機関誌・図書の購入強要に対する対応マニュアル

事例

最近「政治結社○○会」とか「北方領土返還○○会議」等を名乗って、「我々は、身体を張って北方領土返還に取り組んでいる。」「国民の義務として活動に協力して欲しい。」等と一方的に図書の購入を強要し、断ると「資料を送り返せばこちらから出向く。」「我々が行かないと思うと大間違いだ。」等と 脅迫的言動をしたり、一方的に本を送り付けて来た。

  1. 1 平素の心構えや準備について教えて下さい。
    心構えですが
    機関誌(紙)や図書の購入は自由ですが、必要のないものだったり、迷惑に感じたら、
       「恐れず」・「挑発せず」・「議論せず」
    しっかり対応しましょう。
      〜 毅然とした対応は、愛社精神のあらわれです 〜
      
    次に「平素の準備」についてですが
    1つ目は、社内方針の確立と任務分担を決めること
    「不当要求(購読・賛助金等)には、絶対に応じない」という社内方針を確立して社員全員に徹底する。
    また、対応する担当者やその他の人の任務分担や対応方法を決めておく。
      〜 任務分担に伴うイメージトレーニングも重要 〜
    2つ目は、応対場所や機器の整備すること
    事前に応対場所を決め、常に法的手段を考慮して、録音機やカメラ等を整備しておく。
      〜 録音すると告げるのも撃退法ですが、無断で録音しても何ら問題なし 〜
    3つ目は、社内の指導を行うこと
    担当者に不当要求防止責任者講習を受けさせ、組織的な指導を図る。
      〜 責任者は、講習会を通じて警察や暴追センターとの窓口である 〜
  2. 2 会社に直接電話がかかってきたときの対応要領は?
    次のとおり応対して下さい。
    @ 相手を確かめ、要件をはっきり聞く。
    A 社長、所長、支店長等トップに取り次がず、担当者で対応する。
    B 不要と判断した場合は
      「当社では、購入の意思はありませんのでお断りします。」「いりません。」ときっぱり断る。執拗に要求されても「何度言われても同じです。」と繰り返す。
    C その他
    ◆「同業者の多くが協賛している。」「国民として、我々の主義・主張に反対するのか。」
    「今回1回限りで結構だ。」等の口実に乗らず、早い段階で、きっぱり拒否する。
    ◆「結構です。」「いいです。」等の曖昧な返事は容認ととられます。
  3. 3 会社を訪ねて来た場合は?
    当センターのホームページの「4つと12則」を参考として下さい。
    対応の大原則は、組織的な対応です。
    暴力団等から不当要求を受けた場合、担当者が個人的に対応したり、担当者のみに責任を押し付けることは最も避けるべきです。不当要求に対しては、対応の方針をあらかじめ検討し、組織一丸となって対応することが何よりも大切です。
    併せて、警察や暴力追放推進センターや弁護士に早く相談して下さい。
  4. 4 機関誌、図書を一方的に送り付けて来た時の対処法は?
    まず
    @ 送り主と現物の確認
    送り主の多くは「××経済研究所」「△△運動推進本部」などと名乗るので、まず、送り主と現物(外形のみ)を確認する。
    A 開封しないで返送
    送達された際に開封せず「受取拒否」と記入(あるいは付箋を貼付)し、配達業者(郵便局)に持ち帰ってもらうか、業者を通じて返送する
    B 開封した後の返送
    一方的に送りつけられた図書等を返送する義務はないが、余計なトラブルを避けるため、包装を解いてしまったら、内容証明郵便か配達証明郵便で「購読がない」旨を明記し返送する。(配達証明等の控えは保管)
     ※ 文 例
    当社は、情報「○○」を注文したこともなく、購読する意思もありませんので送付された情報誌を返送します。また、今後も購読の意思はありませんので、送付しないで下さい。
  5. 5 その他の注意事項は?
    以下のことにも注意が必要です。
    ◆ 金額が少ないからと、一度付き合うと断りにくくなり、いつまでも関係が続きます。
    ◆ 今まで購読していても、必要なければ勇気を出して断るべきです。
    こうした場合、担当者(不当要求防止責任者)を決めて対応して下さい。
    ◆ 断っても、同じ者が名前を変えて勧誘してくる例もありますので注意が必要です。
    ◆ 何か問題があったり、トラブルがあれば、暴力追放センターに相談して下さい。

    愛媛県暴力追放センター  089−932−1893